コラム
新築マンションを購入し、手続きが一段落するとご自宅へ1通の招待状が届きます。
「販売会へのご招待状」
売主であるデベロッパー企業の提携会社より送られてくる案内状です。
インテリアオプション販売会とは売主の関連会社による販売会です。
扱う商品はエアコンやカーテン、フロアコーティングから窓ガラスフィルム、照明などと多岐に渡ります。初めに「価格」に圧倒される方も多いと思いますが、参加は無料ですので新居にどのような設備やオプションが必要なのかなど情報を把握される上でも参加する価値があるのではないでしょうか。
インテリアオプション会は表向き「売主の関連業者」が主催となっておりますが、実際は「売主」が主催している形です。
このインテリアオプション会を取り仕切るのが「オプション会社」です。
オプション会社の下請けには各商品を担当する「販売・施工会社」があります。
上記の仕組みから何となくわかる部分も多いと思いますが、「オプション会社」は主催者である「売主」への手数料・マージンを支払うことになります。
これは「オプション会社」がお客様を紹介いただく対価のようなものですね。
一般的に売上の20~50%程度かかります。とっても割高です。
また、これとは別にマンションモデルルームへの商品の提供やレンタルなども受け持ちます。
このように負担も大変大きいのですが、「オプション会社」はお客様の受注がとれるので「売主」に頭があがらない状態となります。
そうなると「オプション会社」も自社の利益を確保する為に販売価格を上げざるを得ません。
手数料・マージン分がお客様への販売価格へ反映されていきます。
また「オプション会社」は下請けへ原価の圧縮を求めることになります。
圧縮するためには、下請けとなる「販売・施工会社」は利幅を落とすか、品質を下げるかを選択しなくてはなりません。
このように本来同価格で販売されるべき商品が中間に業者が入ることで、どんどん品質がさがっていく状況になります。
或いは関連する会社が多くなるほど、同じ品質のものがどんどん高くなっていきます。
この流れは消費者であるお客様にとっては決していい状態とは言えないのが現状です。
同じタイミングで必要な家具やインテリア・フロアコーティングなどまとめて注文することができます。
お時間のあまりとれない方に喜ばれています。インテリアコーディネーターがお部屋全体のバランスなどをアドバイスしてくれるなど付帯サービスにも期待することができます。
また引き渡し以前にオプションの取り付けや工事が終了できるので、お引越しまでのスケジュールがタイトなお客様には助かるのではないでしょうか?
もう一つにオプションにかかる費用を住宅ローンに組み込める場合があります。これは「売主」主催の大きな強みと言えると思います。
希望の商品が限定されているのならインターネットで検索してみるといいと思います。
どの商品もたくさんの業者さんがでてくるはずです。
現在はインターネットの普及により多くの会社がホームページをつくり販売活動を始めています。その分、競争も激しいためサービスの向上や価格の見直しなど企業努力が必要とされています。ここがオプション会との一番大きな違いです。
競争の中で高品質の商品が少しずつお求めやすくなっている傾向があります。
この点はお客様にとって最大のメリットと言えます。
今は口コミなどもありますので商品内容もしっかりした会社が多くあります。
それでも探す手間が大変という方にはサービス・商品を一括で数社の見積りを請求できるサイトもありますので利用してみるといいかも知れませんね。
お時間に余裕のある方やご自身でしっかり判断されたいお客様はインテリアオプション会・その場で決めるのではなく、一度インターネットなどで調べる価値があると思います。
オプション会は1度ではなく2・3回行う会社もあります。
オプション会当日は販売員が「今、決めないと難しいです」というようなことは言ってくると思いますが…実際は直前でお願いしても問題なく対応してくれることがほとんどです。
オプション会という閉鎖的な環境では適正価格より高めに設定された商品もあります。
ネット内などで同じ商品を競争により付加価値を高めて販売している会社などに一度目を向けてみることで思わぬ節約につながるかもしれません。
※記事はあくまで個人的な見解に基づくものであり、内容につきましてはご利用者様の責任においてご判断ください。